アフガニスタンで暮らす少女。戦争で男の家族をすべて失い、祖母、母親と貧困の中で暮らす彼女は、生きていくため、仕事をするために男の子に扮装することになった。
本作の監督はアフガン出身で、復興アフガンの第一作としてタリバン時代を描いた。主演の少女もアフガン出身で、路上で物乞いによって生き延びてきた時代の当事者である。ストーリーや演出以前に、この事実が視聴者に重くのしかかり、同時に映画に力を与えている。
ラストシーンは唐突に訪れる。これは最後に少女が虹をくぐっていくという希望に満ちたシーンを用意していたのだが、主演の少女が当時を思い出して涙を止めることができないという現実を見て、希望を描くにはまだ早すぎるとしてカットをした結果という。
映画としての完成度や洗練度は決して高くはないが、見ておくべき映画の一本ではないかと思う。