9.11直後、イギリス国籍のアラブ人4人が結婚式に出るためにパキスタンへ里帰りをする途中、ふとした興味でアフガニスタンの様子をみようと国境を越える。しかし滞在中にアメリカを中心とした多国籍軍の空爆が始まり、不安のなか足止めを食わされてしまう。町の有力者に頼み込んで出国のための車を手配してもらうが、何の間違いかタリバンのキャンプに送り込まれてしまう。やがてこの町にも攻撃が始まり、阿鼻叫喚の地獄なか3人は生き延びたものの、北部同盟の捕虜となり虐待を受ける。更に英語を話せることからスパイの疑いをかけられ、キューバのアメリカ軍グアンタナモ基地に移送されて長く恐ろしい日々を過ごす。
アメリカの対テロ戦争の愚かさはいろいろなメディアで描かれているが、事実に基づくこの映画は彼らの経験したあまりもの苦痛に息がつまる。あのような苦痛を強いられ、彼らはなぜ耐えられたのか、自分ならばはたして耐えられるのか。そしてその現実を受け入れられるか。
彼らはなぜあの様な目にあわなければならなかったのか。無実を証明できた彼らは開放されたが、それ以外の人たちはどうなったのか。あれほどの辱めを受けて、アメリカへの敵対心を抱かずにおれるものはいるのか。そしてなぜ、アメリカはあの様なことを続けるのか。
世の中のくだらない映画をハリウッドが一手に引き受けてくれる分、それ以外の世界で発信される映画は観るべきものが多い。(もちろん韓国映画は除く。)世の中で起きていることを知りたいと思う気持ちが少しでもある人は、観ても損はない映画だ。
